クリスマス3連休は、
仙台の東北大学で開催された
統合医療学会に参加してきました。
仙台は、想像以上に都会的で、
おしゃれで、おいしそうな飲食店が
とても多いです。
名物の牛タンは食べていませんが、
「セリ(芹)鍋」
というものを初めて食べました。
http://www.dateuma.jp/shop/serinabe/
膨大な量のセリをしゃぶしゃぶの
ようにして食べるのですが、
セリというと、
春の「七草かゆ」にちょっと入っている
葉っぱのイメージだったので、
その量の多さには、ちょっとびっくり!
ちなみに、仙台のセリ鍋は、
「根っこ」も食べるようです。
セリは独特なクセとニオイがあり、
日本的なパクチーのようなイメージです。
調べてみると、
セリは、多くのビタミン、ミネラルを
含んでいる機能性食材ですが、
その独特なニオイは、
オイゲノールとピラジンという成分に
よるものらしく、
オイゲノールのニオイは、鎮静効果、
ピラジンのニオイは、
血液サラサラによる血栓予防、肝機能強化
などの効果あるそうです。
http://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/seri3.htm
仙台「セリ鍋」、
一度チャレンジしてみてください。
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さて、先日のメルマガで、
国民生活センターが、
販売されている水素水やその生成器が、
水素の含有量が少なく、効果が実証されていない
という発表をしたとお知らせしました。
http://www.j-cast.com/2016/12/16286330.html?p=all
そのため、「水素」には、急に
冷ややかな視線が向けられていますが、
私が参加している統合医療学会で、
日本初の「水素吸入とがん」に関する
臨床研究が発表されました。
その発表は、
熊本の玉名地域保健医療センターの
院長である赤木医師によるもので、
http://www.tamana-medical.com/about/greeting.html
高濃度水素吸入を
末期がん患者の治療に併用した
臨床試験をしたところ、
がんマーカーでが下がり、
がんの予後が改善したと発表しました。
水素吸入+末期がん治療に加え、
この発表がすごいのは、
話題のがん治療薬「オプジーボ」
との比較をしたら、
水素吸入が、オプジーボと同じように、
免疫チエックポイント阻害効果が
あるらしいということを見つけたことです。
免疫チェックポイント阻害とは…
がんを攻撃するのが、
自分の免疫細胞のT細胞です。
このT細胞上に、PD-1という
受け手のような遺伝子があります。
がん細胞は、
このPD-1とぴったりくっつく
PD-L1というカギを持っています。
PD-L1が、PD-1とつながると
T細胞が動かなくなる、
つまり、がん細胞を
攻撃しなくなってしまう、
という流れで、
がん細胞は増殖してゆきます。
このPD-1の受け手に、物を持たせて、
PD-L1とくっつくのを防ぐ、というのが、
免疫チェックポイント阻害、
オプジーボの作用機序です。
簡単に言うと、
がん細胞の毒ガス攻撃に対して、
戦闘員のT細胞くんに防毒マスクを
付けさせる
ようなイメージです。
赤木先生の研究によると、
PD-1は、PD-L1とくっつきだすと
数が増えていくらしく、
その数を測定すれば、
がんの増殖が分かるようです。
水素吸入をすると、
このPD-1数がガクッと減少し、
それに連動し、
がんマーカーも下がるそうです。
これは、オプジーボを使った時と
動きが似ているというのです。
なので、水素吸入が、
オプジーボと同じように、
PD-1に防毒マスクを渡して、
がん細胞のPD-L1を防いでいるのでは?
と予想されているようです。
水素吸入のいいところは、
・オプジーボに比べ、薬剤でないので、
副作用がほぼない
・費用が安い(オプジーボの1/10以下)
という点だそうです。
水素による末期がん治療の臨床で、
有効性とPD-1との関係を示したのは、
たぶん、世界初?なのかと思います。
ちなみに、この発表を聞いた
知り合いのドクターも、
赤木先生が臨床に使った水素吸入器を
早速、発注していました。
私も買おうっと!
水素は、液体から、気体の時代に
突入しそうそうです。
何度も言いますが、
がん治療は、情報戦です!
コメントをお書きください
フィンガルリンク㈱ 加藤 (月曜日, 26 12月 2016 09:53)
いつもメルマガを拝読しております。ありがとうございます。
今回の赤木医師の発表は、すごいですね。大変興味深いものです。
ぜひ、発表資料ありましたら頂戴できませんでしょうか?
また、赤木医師の使用された水素吸入器はどちらのメーカーで、型式など教えていただければ助かります。
よろしくお願い申し上げます。