【遺伝子】中国がヒト受精卵でゲノム編集成功/ゲノム編集と遺伝子治療の違い

中国が、正常なヒト受精卵の

ゲノム編集に成功した!

 

というニュースが飛び込んできました。

 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG10H42_Q7A310C1CR0000/

 

 

ゲノム編集というのは、

 

遺伝子の配列を特別な分解酵素

(CRISPR/Cas9、クリスパー・キャスナイン)

を利用して、書き換えるもので、

 

成人でやろうと思うと、37兆個とか、

60兆個と言われている細胞全部を

編集しなければならないで無理ですが、

 

 

分裂前の受精卵なら、

細胞は1つしかないので、

編集は、簡単です。

 

 

イメージは、

映像の編集のように要らない

コマをカットして、

つめたり、入れ替えなりする

ような感じです。

 

 

すごい技術です!

 

 

今や、

 

AI、ロボット、ゲノム(遺伝子)は、

ヘルスケア領域のホットワードです。

 

 

今までは、倫理上の観点で、

 

動物の受精卵や

 

染色体数に異常があって、

子供にならないヒトの受精卵の

編集をしていたのですが、

 

 

なんでも、ありありの中国の

北京放射医学研究所などのチームは、

 

ついに、正常なヒトの受精卵で、

ゲノム編集をし、病気の原因遺伝子を

修復したと発表しました。

 

 

まあ、

できる技術があったら、

いつかは誰かがやるでしょうから、

やったもん勝ちです。

 

 

いよいよ、

「デザイナーベイビー」の

誕生しそうな時代になりました。

 

 

*****

 

さて、

先日行われた新学会の説明会では、

 

最新のがんの遺伝子治療の説明も

ありました。

 

私は、いまいち、「遺伝子治療」と

 

上に書いた「ゲノム編集(遺伝子編集)」

の違いが分かっていませんでしたが、

説明を聞いて、よく分かりました。

 

 

遺伝子治療というのは、

 

がん細胞の中に、本来あるべき、

あるいは、弱ってしまっている

 

「がん抑制の遺伝子」を

注入するという技術で、

 

 

簡単にいうと、

 

「薬」みたいな

がんをやっつける遺伝子を

「がん」の中に入れて、

がんを殺してしまう治療法です。

 

 

ですから、ゲノム編集のような

細かい編集はしませんし、

 

ヒトの受精卵ではなく、

成人のがん細胞がターゲットです。

 

 

また、薬と違うのは、

「遺伝子」というところです。

 

つまり、もともと人の体の中にある

物質ですので、

 

正しくは、有効成分が決まっている

医薬品ではありません。

 

 

この遺伝子治療やiPS細胞などの

再生医療をすすめるため、

 

 

2014年11月に薬事法が60年ぶりに

大改正され、

 

「医薬品、医療機器等の

品質、有効性及び安全性の確保等

に関する法律」

 

と長ったらしい名前になり、

 

「薬機法」となったのです。

 

 

そんな、遺伝子治療の最新情報も

聞ける学会の説明会が、

 

12(日)13:00~ 東京・八重洲で行われます。

 

まだ、お席に空きがありますので、

 

医師、歯科医以外の方でも、

がん治療を学びたい方は

参加できますので、お申込みください。

 

http://jscsf.org/genepic-info/724

 

まじめに、勉強になります!