【医薬品】第一三共ヘルスケア、水虫薬ピロエースZを100万個自主回収発表

先日、第一三共ヘルスケアさんが、
新聞広告で、
「お詫びと回収のお知らせ」
を出していました。

http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/release/pyroace151027.html

内容は、水虫薬の「ピロエースZ」が、
原薬製造のGMP不適合をPMDA
(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)の
指摘でわかったので、自主回収するというものです。


知らない方には、なんのこちゃの話ですが、
簡単にいうと、

「ピロエースZ」の中に入っている
ラノコナゾールという原料の薬を
作っている別会社の工場が、

GMPという工場の品質管理基準を
満たしていなかったことを、

PMDAという新薬の承認をしている
厚労省の外郭団体から指摘されたので、
製品の自主回収をします、

ということです。


全国紙の新聞広告は安くないので、
そんなに大変なことなのかしら?

と、やや不思議に思ったので、
もう少し、いろいろ調べました。


PMDAにいた方に聞くと、

「この手の製品回収はよくある、
極端な話、ラベルが違っていても
回収は起きる」

とのこと。


PMDAのホームページを見ると
「回収情報」というコーナーがあり、

なるほど、ニュースにはなっていませんが、
いろいろな回収案件が記載されています。

ピロエースの件も記載されていました。

http://www.info.pmda.go.jp/rgo/MainServlet?recallno=2-6566


これからすると、

2014年1月6日~2015年10月26日
(約1年10カ月)の間に出荷された

(1)ピロエースZ液  294,650個
(2)ピロエースZクリーム 344,900個
(3)ピロエースZ軟膏 250,280個
(4)ピロエースZジェットスプレー 117,930個

合計 約100万個

ラノコナゾールの原薬工場の製造工程に問題があったので、
回収するとあります。


さらに、この原料ラノコナゾールは、
もともと医療用医薬品成分だったものが、
一般用医薬品としても使われるように
なったとのことで、

この原料工場は、第一三共さんにしか、
原料供給をしていなかったのか、
気になるところです。


消費者が気がついて、メーカーに連絡するケースは、
あまりないと思われるので、
店頭やWEB通販をしている薬局が対応する
ことになるのかと思います。


1個1000円とすると、

1000円x100万個=10億円

ってけっこうな金額ですが、

もう消費している場合は、
返金などは、あまりおきないので
それほどダメージはないのでしょうか?


医薬品の場合は、PMDAという
組織がチェックしているから、
おおごとになる前に、分かりますが、


マンションの杭打ち不備問題は、
どうしたらいいのか?

なんて考えてしまいました。


やはり第三者機関が必要でしょうけど、
行政の外郭団体(天下り先)がまた増えて、
税金が増えるというのも困るし…


いろいろ考えさせられた一件です。