【遺伝子治療】染色体の出生前診断と遺伝子治療の可能性

障害児の出生前診断と障害児出産抑制に関する
茨城県教育員の長谷川氏の発言が、
ニュースで話題になっていますが、
http://www.asahi.com/articles/ASHCN54BZHCNUJHB015.html


出産前に、胎児の障害を検査する方法に、
新出生前診断(NIPT)があります。

NIPTは、母体から採取した血液で胎児の
染色体異常を調べる検査です。

保険が適用されず、20万円以上の
費用がかかります。


2013年から始まった新出生前診断の
実施結果では、

2年間で、1万7800人が受診、

295人が血液検査で、陽性と判定されました。


このうち、
確定診断の羊水検査に進んだ253人のうち、
230人の異常が確定したとのことです。

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO88599920X20C15A6000000/


つまり、1万7800人 → 230人、

1.3%=100人に少なくとも1.3人が、

ダウン症などの染色体異常が起こる確率が、

今の日本にはあるということです。

(ただし、35歳以上の妊婦の場合)

新生児数は、2014年で100万人いますから、
何もしないで出産すると、1万3000人も
障害児が生まれることになります。


ちなみに、
陽性となった295人のうち221人(75%)が
中絶を選択しています。

(確定者230人の中の何人が中絶したのかは
発表されていません)


ですので、長谷川教育委員の発言は、
当事者となった親からすると、
いたって常識的な考えといえます。


「20万円かかる新生前診断を
助成金でサポートし、

受診率を100%にした方がいい。」


という提案だったら、ウエルカムな発言として、
すごく素直に受け止められたかなと思います。

最終的にどうするかどうかは、
本人の判断に任せるとして。

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さて、胎児の遺伝子異常の話に戻ります。


もっとも有名なダウン症は、
肉体的成長の遅延、特徴的な顔つき、
軽中度の知的障害が特徴です。


ダウン症の原因は、21番目の染色体が、
普通の人と比べて2本ではなく3本
(トリソミー)と数が多いことで、
起きると言われています。

21トリソミーともいいます。


今、注目なのは、
その染色体異常を胎内にいるうちに
遺伝子治療で治そうという試みが
始まっていることです。


人間の細胞は、
大人で60兆個、
赤ちゃんでも2-3兆個もあるので、

その細胞すべてで、1本多い染色体を
取り除くのは容易ではありません。

だったら、数の少ない胎児の段階で、
除去できないか?

という話もでてきます。


ただ、除去すれば、他に問題が起きないのか?

その子供が大人になって、
また子供を作ったらどうなるのか?

などは、まだ分かっていないため、
反対派も多いのです。

ちなみに、反対派の多くは、
中絶を推奨しています。(うーん)


また、最近は、iPS細胞の研究によりできた
特殊な細胞をつかって、余分な染色体の
活動を止めることができるという発表もありました。


それが、胎児(受精卵)に注入できたら?


余談ですが、

「父親の高齢化で、遺伝子の突然変異が起こりやすく、
 障害児の生まれる確率が高い」

という研究発表もあります。

http://www.zaikei.co.jp/article/20140225/179964.html


男女とも、若いうちの妊娠出産がいいという
まあ、当り前の話でもあります。

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