【医療機器】下町ロケットの医療機器の製造販売は可能か?

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さて、TVドラマ「下町ロケット」が話題です。

見逃した方も、TBSのアプリで、1週間以内は、
見ることができますので、ごらんください。


さて、この下町ロケットの中で、
阿部寛が社長をつとめる佃製作所が、
ガウディという人工心臓弁を作っており、

医療機器の認可がどうたら、こうたら、
臨床試験がどうたら、こうたら、
というシーンがさかんにでてきます。


新薬や新しい高度医療機器は、
人の臨床試験をしないと国の許可が出ないからです。


ドラマの中で、「Pmea」という名前で
出てきている医療機器の審査組織は実在の組織で、

本当は、「Pmda」といいます。
愛称は、「パンダ」。

Pharmaceutical and Medical Devices Agency
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

https://www.pmda.go.jp/



Pmdaは、厚労省の外郭団体で、
1)医薬品や医療機器の審査、
2)安全対策、
3)健康被害の救済、
の3業務を嘱託されていますが、


後ろの2つは、

たまに、
商品回収情報をWEBに掲載したり、

たまに、
副作用情報をWEBに掲載したり、
する程度なので、

メインは、1)の審査業務です。


厚労省の天下りの先のひとつとも
言われています。


ドラマでは、話を分かりやすくしている
ところもありますが、
あまりいい評判は聞きません。


私も、一度、医療機器の相談に
行きましたが、
時間指定できず、病院の待合室
みたいなところで、
何時間も待たさました。


あげく、申請相談の結果、
医療機器にできないと分かると、
申請を取り下げをせよと言われます。

なんだかなあ、です。


医療機器に関しては、
厚労省からの出向の審査担当がおり、
それ以外に、医師、歯科医、獣医、理学、農学、
薬学、工学、などの専門家で、約100名が
チームを組んで審査をしているそうです。


正直、人が少な過ぎです。
これじゃ、時間がかかるわけです。


また、強力な権限を持つ組織なので、
製薬会社、医療機器メーカーからの
営業攻勢はすごいと聞きます。



さて、医療機器だけに話を絞ると、
クラス1~クラス4までの
医療機器があります。


クラス1から4に向けて、
難易度が上がります。


クラス1は、比較的簡単な医療機器で、
電気や磁石を使わない機器です。

体温計、血圧計、聴心器、手術用のメス、
X線フィルム、この前話題になった浣腸器
などがこのカテゴリーです。


クラス2は、比較的簡単なもので、
電気、磁石を使う医療機器です。

レントゲン機器、内視鏡、磁気ネックレス、
電気マッサージ器などがこのカテゴリーです。
ちなみに、介護ロボット「HAL」、
コンドームも、クラス2のカテゴリーです。


クラス3は、不具合が生じた時に
人体へのリスクが高い器具です。

人工骨、手術用の糸、ペースメーカーや、
なぜか、コンタクトレンズ、補聴器なども
このカテゴリーです。


クラス4は、不具合が生じた時に
生死にかかわる可能性が高く、
心臓や脳の手術に使ったり、
身体の中に取り付ける器具が多いです。

心臓用カテーテル、開頭手術用ドリル、人工血管、
コーラーゲンを使ったシートや糸、
そして、下町ロケットに登場する「人工心臓弁」
などがこのカテゴリーです。


クラス4は、PMDAで審査し、
厚労大臣の承認が必要となります。

たぶん、臨床試験もするとなると、
数年は楽勝でかかりますから、
佃製作所、桜田編物さんの資金は
ショートするのではないかと。


さらに、クラスごとで、製造業の免許、
製造販売業の免許が必要になります。


クラス3、クラス4の製造販売には、
高度管理医療機器用の第一種の医療機器の
許可が必要となります。



ドラマのなかでは、どこかの大手企業と組めと
Pmeaの悪徳審査官からプッシュされますが、


佃製作所自身が、医療機器の
製造販売業と製造業の許可を取得してゆく
という手もあります。

佃製作所の人材なら、免許は取れるかなと。


問題は、製品の販売をするであろう桜田編物さんも、
製造販売業の免許を取らないといけない点です。
こっちの方が、厳しいかなと。


いづれにしても、キフネ教授の妨害がなくても、
かなりハードルがあるのに、
来週(日)の最終回までに、どうやってハッピーエンド
に持っていくのかしらん?

という気がします。


まあ、ドラマですから。

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