【ドーピング/機能性表示食品】ロシアよりヤバイ?日本のドーピング検査事情/届出表示に作用機序は書けるか?

ロシアの陸上選手は、

リオ・オリンピックへの出場が

できなくなるようです。

 

ロシアは、国や陸連が組織ぐるみで、

ドーピングの隠ぺい工作をしていたとして、

 

6/17、国際陸上連盟は、現在のロシアの

参加資格停止処分を継続することを

決めたからです。

 

http://www.asahi.com/articles/ASJ6L04X0J6KUTQP034.html

 

 

これより前には、

ロシアのテニス選手、マリア・シャラポワも

ドーピング禁止薬物を常用したいたとして、

6/8 国際テニス連盟(ITF)から

2年間の資格停止処分を受けています。

 

 

こういうニュースがあると、

 

ロシアは、けしからん!

 

シャラポワ、お前もか!

 

 

みたいな報道やコメントが流れますが、

 

そもそも、

世界アンチドーピング協会(WADA)の

禁止薬物リストって、マスコミの人、

見たことあるんでしょうか?

 

 

ずらーっと、見たことのない禁止成分が

書かれており、その成分は、

 

そもそも、何に入っている(由来)のか、

私が見ても分かりません。

 

 

テニスしかしていない、

シャラポワちゃんが、

 

そんな小難しいリストを見て、

理解できるとは、到底思えません。

 

たぶん、スポーツトレーナーも

同じレベルでしょう。

 

 

 

実は、日本の方が、ヤバイことを

マスコミの人は少し調べた方がいいです。

 

 

 

なぜヤバイか?

 

 

日本は、ドーピング検査に関し、

 

参加選手の尿を分析する機関はあるのですが、

 

通常の食品に禁止成分が入っているか

どうかを調べる機関がないって、

 

ご存じですか?

 

 

私は、先日の「梅丹」事件から

禁止薬物検査に関して、

分析機関を調べていますが、

 

 

日本ドーピング協会(JADA)認定の

組織のどこに聞いても、

 

「分析できません」と言う返事。

 

 

つまり、

日本では、選手が服用する

食品、サプリ、薬に、ドーピング禁止の

成分が入っているかどうか、

 

そもそも調べる手立てがないのです!

 

 

うなぎ、大丈夫?

 

すっぽん、大丈夫?

 

高麗人参、大丈夫?

 

梅干し、大丈夫?

 

味噌、大丈夫?

 

なんとか酵素、大丈夫?

 

 

「知りませんでした!」

 

が、一番タチが悪いです。

 

 

たとえば、

 

アスリートが使うレストラン、

 

スポーツクラブで売っているドリンク、

 

話題の機能性表示食品などに、

 

禁止薬物が入っているかどうか、

 

誰も分からない!

 

 

というのが、

今の日本の恐るべき現状です。

 

 

こんな状態で、

東京オリンピックで

問題は起きないんでしょうか?

 

 

 

*****

 

 

機能性表示食品関連で、最近、

お客様からよく相談されるのが、

 

作用機序を「届出表示」に入れてもいいか?

 

というものです。

 

 

 

たとえば、

 

「EPA/DHAは、

血流を促進する作用機序により、

血圧を下げる効果が報告されています。」

 

みたいな感じです。

 

 

どう思いますか?

 

 

 

私の見解では、これはNGです。

 

 

なぜ、NGかというと、

 

「様式V→届出表示」

 

とリンクしているからです。

 

 

サントリーのセサミンで、

「抗酸化力アップで、睡眠の質の改善」

が通ったのは、

 

様式VのRCT論文に、

血液の抗酸化測定を入れ、

プラセボとの有意差を

出しているからです。

 

 

作用機序はあくまで、「推察」なので、

科学的根拠にはなりません。

 

 

分かりやすい例で言うと、作用機序に

 

「免疫細胞であるNK細胞、T細胞を増やす

作用機序があり・・・」

 

と書いておけば、

届出表示に書けるか?と考えれば、

 

無理だよねと分かります。

 

 

この場合、一番可能性があるのは、

様式VのSRか、RCTで、

 

NK細胞、T細胞を測定して増加している

有意差を示している必要があります。

 

 

それでも、

「免疫」はハードルが高いので、

OKという保証はありませんが。

 

 

もろもろご相談ください。

rctjapan81@gmail.com