さて、
かなり話が飛躍しますが、
機能性表示食品の届出も、
著作権の問題があります。
特に、
システマチィック・レビューでは、
他人の論文を引用するので、
その引用の仕方には注意が必要です。
グルコサミンの機能性表示食品の
届出では、
MomomuraさんとYoshimuraさん
の2論文が大人気です。
「グルコサミンがひざ関節の
軟骨の分解を抑え、関節軟骨を維持する」
機能性をうたっていますが、
比較的新しい受理案件の
セイユーコーポレーション
「グルコサミンサプリ粒」、
三昧生活「グルビタンZ粒」、
フジッコ「楽々てくてくグルコサミン」
などの届出SRは、
プロテインケミカル社が
作成したものようですが、
様式V-11とV-13で、論文の中の
グラフをそのまま転載しています。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc06/youshiki5?yousiki5216File=B465%255CB465_youshiki5.pdf
医学論文は、
たまに具体的な数値を公開せず、
グラフのみで、傾向や有意差を
表現している場合がありますが、
Momomuraさんの論文もその部分があり、
そういう場合は、
「NA」とか、
「グラフで表示」と、
書いて届出をするパターンが多いです。
その理由は、
グラフは著作者の創意工夫の産物なので、
それをそのまま転載すると著作権に
抵触するかもしれない
という懸念があったからです。
プロテインケミカルさんが、
Momomuraさんとどういう
権利処理をしているのか
分かりませんが、
ちょっと珍しい届出内容でした。
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あと、最近のSRで気になったのが、
日水さんが、
EPA/DHAによる記憶力の維持の
SRを出してきましたが、
今までは、DHA=880mgが
最低有効量だったところ、
EPA280mg + DHA 170mg
で機能性をうたってきました。
ずいぶん少ない量だなぁと、
ちょっと業界関係者の間で
話題になっています。
量が少ないと原価が下がるので、
メーカーとしては、
少しでも少ない量で、
有効性を出したいわけです。
採用した Kotaniさんの論文は、
EPA+DHA=240mg、90日間の摂取で、
有効性を評価しており、
それが、日水さんの最低有効量の
根拠になっているようです。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=41702230140202
Kotaniさん論文も、
今後人気の的になるのでしょうか?